「3(穏やかな生活)」

「穏やかな生活について」

 

 3日連続のアップになりますが、今の世相に関し、どうしても書いておきたいことがあるので、この機会にそうしておきます。

 これも、これから自らの教養や感性を育んでいく、1819歳の若い人達に読んでもらいたい。

 今回は、僕がその年齢の頃から愛読しているハマトンの『知的人間関係』(1884年)から引用させてください。

 僕自身の言葉で書くより、余程簡潔に洗練された書き方のハマトンの言葉を紹介する方が、若い人達の心に響くと思うからです。

 

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「別に怒っているわけではなく、大声を出し、悪態をつき汚い言葉をはきつづけるのが彼らの習慣だっただけです」

「自分たちの騒々しい付き合い方が他人に不愉快であろうとは考えてみたこともないのです。というのも彼らの階層の人間たちは、こまやかな感覚とか、繊細な神経が発達していないからです」

「どうして金持は静かで貧乏人は騒々しいのでしょうか。それは、裕福な生活には人を洗練させる要因があるからです。つまりそのなごやかな静けさ、その余暇、それぞれの部屋に独立して暮らせる設備、そういったものが、騒々しさを不愉快に感じる繊細な神経をつくりあげるからです。そして、この繊細さがひとつの階級全体に浸透すると、そこから、他人に不愉快な思いをさせまいとする固い決意が生まれ、それがその階級の人間全体を規制するからです」(渡部昇一訳)

 

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 ハマトンは、非常にイギリス的(=階級意識的)な書き方をしていますが、内容は現代日本に全く通じます。

 

2019724日午後530分記