「人生奮闘記」(~2031.4まで全124回連載=毎月更新)
「人生奮闘記」(連載全124回)
2031年4月に、「九大進学塾」44年目、「作家カフェバー」17年目に入ります。
今、2021年1月~2031年4月までの10年4ヶ月間(124ヶ月間)で、1969年10月~2031年4月までの約60年間に見聞きした事柄についてまとめています。
いわば「僕が実際に生きた歴史」です。後の仕事につながる経験や出来事、そして実際にした仕事を中心に書いています。できるだけ日記を見ずに、記憶に基づいて記述。
今回は自著(未発表作品も含む)の内容も適宜紹介し、その年代・時代の雰囲気を示します。たとえそれが小説であっても、その雰囲気をよく表していると思うからです。
尚、社会的出来事を参照する際は、次の本等を利用。
岩波ブックレット『年表 昭和・平成史 新版』
拙著『ES』
一般的に事実として認められた事項については、ネット上の情報も利用しています。
毎月1回、原稿用紙1~2枚程度で紹介し、トータル150枚程度の作品にする予定。
(尚、一部、将来もっと詳しく書き込みたい事柄については、意図的に省いている幾つかの分野あり。また、日記を利用しての作品は、自分が後に80代になっての楽しみにとっておきます。)
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「~1968年、生まれる前」(第1回/全124回)
1968年は「明治100年記念」の年です。
日本人は、江戸時代までは身の丈に応じた平和な生活を送っていたと思います。
それがアメリカに強く求められる形で開国し、そこからが大変な時代になりました。
戦争を経験し、1952年、やっと再び独立国として国際社会に返り咲きます。
1950年代、1960年代、日本の大人達はがむしゃらに働き、日本の経済を上向かせました。
そこで公害等の負の側面も生じましたが、総じてこの時代、日本人と日本という国は再び輝きを取り戻しました。
「1969年、生まれた年」(第2、3回/全124回)
生まれた年。
年表で見ると、僕が生まれた月はアメリカでベトナム反戦運動が高まった月です。
日本では、学生運動がピークを迎える年。
動画サイト等でこの頃の資料映像を観ると、先ずは学生運動の様子が映し出されるのが常です。
それを観ると、さぞかし世の中は騒然としていたのだろうな、とほとんどの人は思うのでしょう。
僕も、自らこの時も含めた昭和時代を詳しく調査するまでは、そのような一般的な見方をしていました。
しかし、実際は、学生運動が盛り上がりを見せていたのは、ごく一部の限られた場所、限られた人達の中で、一般庶民の大多数はそんなことに関心を持たずに、普通に勉強し、仕事をして生きていたという方が真実です。
それはいつの時代でも同じです。
いつも、明るい内容のニュースよりも、そうではない内容のニュースの方が大々的に詳しく報道され、それが時代の主な記録となります。
いつの時代でも、人に迷惑を掛けたり、社会を壊そうとしたりすることに心の痛みを感じない可哀そうな人達がいます。ある一定の割合で必ずいます。
そういう心ない人達の行動が大きく報道され、それが記事やニュース映像として残り、後にその時代の象徴のように考えられるようになるのです。
この連載エッセイでも、歴史的事実としてそのような事件を多く取り上げていきます。
ただ、覚えておいてほしいのは、そういう明るくない内容の記録は、いつの時代でも「例外」だということです。
国民の99.99…%は、ごく普通に勉強し、仕事をし、平凡に幸せに生きています。それはいつの時代でも変わりません。
よって、この年もごく普通の年です。
上以外のこの年の社会的出来事を挙げると、1月、東大安田講堂事件。
7月、アポロ11号月面着陸成功。
(2021年3月1日、第3回追記。第4回に続く)